キャンピングカーでの生活は可能ですが、快適な生活を送るためにもいくつかおさえておきたいことがあります。また実際にキャンピングカーで生活するためには、様々な準備も必要です。
ここではキャンピングカー生活に憧れている方のため、おさえておきたいポイントをご紹介します。
キャンピングカー生活の魅力とは
キャンピングカー生活には、以下のように普通の住宅では味わえないようなたくさんの楽しみが詰まっています。
自由に旅ができる
ホテルなどの予約は必要なく、自由に旅をすることができます。日帰り入浴施設も多く、出かけた先で気軽に温泉を楽しめるのも魅力です。また24時間営業の温泉施設もあります。普通の旅行で入浴施設を何日も渡り歩くことは難しいですが、キャンピングカーでの生活なら可能です。
その土地ならではの景色や観光スポット
キャンピングカーでいろいろな場所を巡れば、一つの場所にとどまっていてはなかなか目にすることができないような景色、観光スポットにも足を運べます。設備の整っている車と一緒に移動できるわけなので、観光に疲れたらすぐに休むこともできます。
非日常を楽しめる
住宅で過ごすのが一般的なので、車内で寝て起きるキャンピングカーでの生活は、それだけで非日常的な空間になります。お気に入りの場所を見つけてのんびり過ごし、眠くなったら周辺で車を停められる場所を探してそのまま眠ることも可能です。代わり映えしない毎日に飽きてしまった方にとっても大きな刺激になります。
キャンピングカー生活をする上で必要なもの
キャンピングカーで生活するためには、次のものについて準備・検討が必要です。
水周り
お風呂やトイレ、キッチン、洗濯について考える必要があります。
お風呂については、スペースに余裕があればシャワールームを設置することも可能ですし、銭湯や温泉を利用するのもおすすめです。ただし、繰り返し施設を利用すれば費用が高額になってしまいます。
トイレはポータブルトイレやカセット式トイレ、マリントイレなど、キャンピングカー内に設置できるものなど選択肢が複数ありますが、滞在場所付近のコンビニや駅で済ませたりする方も多いです。
キッチンはシンクとガス台が一体になっているコンパクトなタイプの装備を導入すると便利です。
洗濯については小型の洗濯機を導入するか、ない場合はタンクに水を用意して、たらいと洗濯板で洗うのも一つの方法ですが、大変さを感じる場合は、コインランドリーの利用が早くて便利だといえます。
なお、台所排水や洗濯排水、トイレの汚水の処理はオートキャンプ場などに用意されているダンプステーションを利用する他、自宅があるのなら自宅のトイレに流す方法が一般的です。適当に処理すると周辺住宅や施設に迷惑をかけてしまうことがあるため注意しなければなりません。
場所の確保
キャンピングカーは大きいこともあり、駐車場所に注意が必要です。許可されていない場所で連泊すれば、通報される恐れもあります。
オートキャンプ場や道の駅、高速道路のパーキングエリアなどを利用する方が多いですが、各施設の利用規約などの確認が必要です。
住所
駐車場では住民登録はできません。実家の住所だけを借りる方法もありますが、住民税は発生するため、住民票のある市区町村に対して納めなければなりません。
郵便については郵便局留めや、私書箱を使うなどの方法を取っている方も多いです。
インターネット
固定回線を引くことはできないため、ポケットWi-FiやフリーWi-Fiを使った方法が一般的です。ご自身の利用状況に合わせて最適なものを選びましょう。
お金・税金関連
キャンピングカーで生活するといってもガソリン代や車の保険料、駐車場費用、車検代などはかかります。具体的にいくらかかるのかよく計算しておかなければなりません。
また自動車税や重量税も支払う必要があります。
生活費は安くなる?気になる経費
一般的な住宅で暮らすことに比べて、生活費は高くなる傾向にあるといわれます。
次のような費用がかかります。
生活費
どのような生活レベルにするかによっても変わりますが、最低でも1ヶ月に以下の金額がかかると考えておいた方が良いです。
項目 | 費用 | |
---|---|---|
食費 | 40,000円~ | |
雑費 | 30,000円~ | |
通信費 | 6,000円~ |
キャンピングカー内で自炊するなどすれば工夫次第で食費を抑えることが可能です。シャワールームを設置すれば銭湯や温泉を利用する費用もかかりません。このほかに住民税も頭に入れておく必要があります。
車の維持費
車の維持費の一例をご紹介します。税金は8ナンバーで総排気量が2L以下の車を例にしました。
まず、毎月発生する維持費の1ヶ月あたりの費用目安は、以下の通りです。
項目 | 費用 | |
---|---|---|
ガソリン代 | 12,000円~ | |
駐車場代 | 5,000円~ |
続いて、1年間にかかるその他維持費についてです。
項目 | 費用 | |
---|---|---|
任意自動車保険 | 40,000~80,000円 | |
自動車税 | 31,600円 | |
メンテナンス代 | 20,000円~ | |
車検費用(※2年に1度) | 100,000円~※重量税・自賠責保険含 |
任意自動車保険についてはどのような内容で契約するのかによって金額が大きく変わってくるので、よく検討する必要があります。税金など、節約できない費用も多いので忘れないようにしなければなりません。
普通車と比較した場合、車での生活をメインとするキャンピングカー生活のほうがガソリン代が多くかかる傾向があります。また、8ナンバーは任意保険が高額になりがちですが、8ナンバー以外は自動車税も普通車と変わりありません。
また、一般的な住宅で一人暮らしをする場合、食事は35,000円~45,000円ほど、光熱費は7,000円~11,000円ほどかかるとされており、総合的に見ると家賃を除いて10万円近くかかっている方が多いです。
実家暮らしでなければ家賃も支払うことになります。
キャンピングカーで十分な設備を導入するとその分費用がかかりますが、車のローンが終われば住宅で生活するのに比べて費用を抑えることも可能です。
キャンピングカー生活で困ること
実際に生活を始めた場合には、次のようなことで悩む方が多いです。
生活スペースに工夫が必要
キャンピングカーの中で着替えや食事、睡眠など取ることを考えた際に、スペースの問題で悩むことがあります。収納を工夫するなどして限られたスペースを有効活用するのがおすすめです。
駐車場所
毎回有料の駐車場に停めると高く付きますが、それ以外の場所で車中泊できるところを見つけるのが大変です。道の駅や高速道路のサービスエリア、キャンプ場なども選択肢に入れて探すと見つけやすくなります。
気温の問題
特に真夏は車内が高温になることがあります。快適に過ごすためには、標高が高く涼しい場所に車を停める、ルーフベント(換気扇機能)を回す、家庭用エアコン設備を導入するなどの方法がおすすめです。
エアコンを利用する場合は多くの電気が必要になりますので、外部電源やサブバッテリー、発電機の導入を検討してみましょう。
一度試してみるのもおすすめ
キャンピングカー生活は、快適に生活できるよう装備を工夫したり、食費節約のために自炊をするなどさまざまな楽しみ方があります。このようなキャンピングカーでの生活が自分に合っていて、結果的に何年もその生活を続けている方もいます。
まずは数週間程度生活してみて、継続できそうであれば本格的にキャンピングカーでの生活に移行することをお勧めします。