キャンピングカーにエアコンを設置すると、夏の暑い車内が快適な空間に変わります。快適性を考えるとメリットの多いエアコンですが、不便なく使うためには、注意するべきポイントもあります。
キャンピングカーへのエアコン設置を検討している方は、メリットはもちろんのこと、デメリットや注意点、エアコンの種類ごとの特徴も把握しておくことが大切です。
キャンピングカーに設置できるエアコン
キャンピングカーに設置できるエアコンは、主に4つの種類に分けられます。
ルーフエアコン
ルーフエアコンとはその名の通り、車両の天井に設置するタイプのエアコンのことで、キャンピングカーに設置するエアコンとして最も一般的です。冷却性能が高いことが特徴ですが、駆動させるためにはジェネレーターで電流を変換し、AC電源やサブバッテリーにつなぐ必要があります。また、リチウムイオンバッテリーにつなぐことも最近の主流。発電機との併用で、長時間に渡るエアコン使用も可能です。
ウィンドエアコン
ウィンドエアコンとは窓に設置するタイプのエアコンのことで、価格が安く、取り付けが簡単であるというメリットを持ちます。暖かい空気を吸い込んで排出するという仕組みで車内を涼しくすることから、排気ユニットさえ作成できれば、自分で設置することも可能です。
ポータブルクーラー
ポータブルクーラーは軽量かつコンパクトサイズのエアコンで、必要なときだけ車内に持ち込むことができます。省電力で、AC電源・サブバッテリー・発電機接続など多様な電源を利用できるものが多いことから、手軽にエアコンを使いたいという方に適しています。
家庭用のエアコン
家庭用のエアコンを、そのままキャンピングカーに設置することもできます。暖房や送風、細かな室温調整など、家庭用エアコンのすべての機能が利用でき冷却性能も高いですが、AC電源やリチウムイオンバッテリー、サブバッテリーからの電力供給が必要。エアコンは消費電力が多めであることから、発電機などの設備もあれば万全です。
キャンピングカーにエアコンを付けるメリット・デメリット
キャンピングカーにエアコンを設置することには、メリットもありますが、デメリットも存在します。
キャンピングカーにエアコンを付けるメリット
まずは次の3つがメリットとして挙げられます。
夏の車内が快適になる
夏のレジャーやアウトドアが快適になることが、キャンピングカーにエアコンを設置する最大のメリットと言えます。暑くて寝苦しい夜などは、やはりエアコンがあると大変便利です。
エンジン停止中に車載エアコンを稼働させると、キャンピングカーのバッテリーが上がってしまうことがありますが、車以外から電力を供給するエアコンを設置していれば、エンジン停止中でも車内は快適です。
ペットを安全に連れていける
暑い車内はペットにとって危険なものですが、エアコンがついていれば車内は涼しく、一緒に連れて行くことも可能です。車から離れるときもエアコンをつけたままにしておけば、安心してペットを車内に残せます。
キャンピングカーでレジャーを楽しむ機会が増やせる
エアコンが設置されていると、キャンピングカーの利用頻度が上がります。エアコンが付いていないと、夏場のレジャーを避けるようになる方も多いですが、エアコンが設置されていれば暑さによる億劫さも感じられず、キャンピングカーを利用する機会を増やすことができる点もメリットです。
キャンピングカーにエアコンを付けるデメリット
次に、キャンピングカーにエアコンを付けるデメリットについて解説します。
電力源が必要
キャンピングカーでエアコンを使うためには、エアコンの種類にあわせた電力源が必要です。また、バッテリーで駆動させる場合は、電力の残量を常に気にしていなければなりません。
重心が変わる
設置型のエアコンを取り付けると、車の重心が変わります。エアコンは20~40kg程度と重量があり、天井など車両の上部に設置されると重心が高くなってしまうので、カーブの際の遠心力や横からの強に弱くなることに注意して運転することが必要です。
キャンピングカーにエアコンを設置する際に押さえたいポイント
キャンピングカーにエアコンを設置する際には、次のようなポイントを押さえておきましょう。
電源を確保すること
キャンピングカーでエアコンを使うためには、電源が必要となります。リチウムイオンバッテリー、発電機、太陽光発電などの電力源が考えられますが、他の電化製品への電力供給量も計算し、必要な分の電源を確保することが大切です。
家庭用エアコンとの違いを把握すること
キャンピングカーでエアコンを使うなら、家庭用エアコンとの違いを把握しておきましょう。家庭用エアコンをキャンピングカーで使用する場合、電流の変換が必要となるだけでなく、車内の電力には限りがあるため、長時間に渡り使い続けることはできません。高性能なリチウムイオンバッテリーでも、エアコンへの電力供給は1日程度との予想。家庭用エアコンと同じ使い方では、不便さを感じられる可能性があります。
予算に応じたエアコンの設置を検討
キャンピングカーにエアコンを設置するためには、コストが必要となります。ポータブルクーラーであれば3万円前後で購入できますが、設置型のエアコンでは20万円以上になることも珍しくありません。設置を依頼するのであれば、設置費用も含めて予算を立てましょう。
快適性アップのための工夫
キャンピングカーでエアコンの快適性をより高めるためには、その他の部分にも工夫を施すことをおすすめします。たとえば、アクリル製の二重窓を活用すれば、冷気が外に逃げず、車内の涼しさは格段にアップするでしょう。
キャンピングカーへのエアコン設置で快適な車内を!
キャンピングカーへのエアコン設置にはデメリットや注意点もありますが、設置すれば夏の車内が快適になることは間違いありません。ペットを連れて行くことに対する不安もなくなり、キャンピングカーの利用頻度が今までよりも高まると考えられます。
電力源の確保や重心が変わることへの注意、必要なコストを捻出することなど注意点を把握し、準備を整えてから設置するようにしましょう。