この記事では、軽自動車のキャンピングカーのメリットや維持費、おすすめモデルなどを紹介します。
軽自動車のキャンピングカーは「軽キャンパー」や「軽キャンピングカー」とも呼ばれています。また知識としてトラックベースの軽キャンパスはキャブコンに分類されております。
軽自動車がベースということでどうしても「小さい」イメージがあり、使い勝手が悪いように思われがちですが、大人2人程度であれば居住スペースも十分と言えるため、手軽にアウトドアやキャンプを楽しむにはぴったりのサイズです。価格や維持費も安く、近年人気が高まってきました。
最大のメリットは値段が安くて運転しやすいこと
軽自動車のキャンピングカーは、価格の安さや運転のしやすさなど、通常サイズのキャンピングカーやキャンピングトレーラーにはない良さがあります。まずはメリットを詳しく見ていきましょう。
圧倒的な価格の安さ
キャンピングカーは商品によって内装だけ改造していたりボディにまで手を加えていたりと内容が大きく異なるため、同じ車種でも価格にバラツキがあります。
軽自動車のキャンピングカーの一般的な相場は200〜400万円。通常サイズのキャンピングカーだと数百万〜1000万円、それ以上するモデルも珍しくありませんので、軽自動車のキャンピングカーはその半分以下の価格で入手することができます。
また、軽自動車であれば自動車税や車検費用、高速道路の走行料金なども抑えることができるので、維持費も少なく経済的です。
小回りが効くため初心者でも運転しやすい
軽自動車のサイズには、以下の規定が定められています。
- 長さ・・・3.4m以下
- 幅・・・1.48m以下
- 高さ・・・2.0m以下
- 排気量・・・660cc以下
軽自動車のキャンピングカーもこの規定内に収められているため、非常にコンパクトで車体感覚を掴みやすいです。
また、軽バンや軽トラックベースだと最小回転半径が小さく、小回りが効きます。狭い道の走行や、混雑している駐車場でも楽に運転できるため、大型の車を運転したことがない方でも抵抗なく乗れるでしょう。
コンパクトであるがゆえのデメリットもある
軽自動車のキャンピングカーには、車体サイズやエンジンが小さい、乗車定員やエンジンパワーなどに物理的限界があるなど、コンパクトであるがゆえの欠点も存在します。想定している使い方に適しているかどうか、購入前に見極める必要があるでしょう。
大人数での使用には向いていない
サイズが小さい分、居住スペースに限りがあるため、大人数での使用には向いていません。
キッチンや設置可能な冷蔵庫も通常サイズのキャンピングカーと比べると小さいので、場合によっては使い勝手が悪いと感じることもあるでしょう。
1〜2人での使用ならば居住スペースも広すぎず丁度良いと感じることの方が多く、不便を感じることはありません。天井が上に開いて居住スペースを拡張する「ポップアップルーフ」が採用されているモデルや、車内のデッドスペースを活用した収納が追加されているモデルもあるので、使用人数や用途によってはこれらを検討するとよいでしょう。
エンジンや足回りも小さいため走行性能に劣る
キャンピングカーは、家具やキャンプ設備を搭載するため、どうしても車体が重くなりがちです。
軽自動車のキャンピングカーはベースが軽自動車であるため、エンジンの排気量は660ccと小さく、パワー不足は否めません。特に高速道路や上り坂では、他の車と比べてスピードが顕著に低下するため、長距離移動ではストレスに感じることがあるかもしれません。
また、軽自動車は乗用車のようなサスペンションを搭載するスペースもありません。リアショックはトラックに採用されている板バネ仕様が多く、路面状況によってはどうしても乗り心地が悪いと感じてしまうこともあります。
少しでもパワー不足を解決したいのであれば、ターボエンジンが搭載された車体を選びましょう。また、乗り心地を改善したいのであれば、乗り心地を重視して作られたタイヤに交換するのも良いでしょう。
その際の注意点として軽トラックベースではターボエンジン搭載している車はございません。軽バンベースのキャンパーであれば足まわりも改良できターボエンジン付きありパワーもあるので高速道路なのでも十分な走行ができます。軽バンベースでのターボエンジンでない車もありますのであらかじめ認識しておきましょう。
維持費は年間18〜29万円
軽自動車のキャンピングカーの年間維持費を見てみましょう。
装備内容によっては貨物用軽自動車(4ナンバー)、特種用途自動車(8ナンバー)に振り分けられる場合があり、また、なかには軽自動車の規格をはみ出して普通車扱いになるものもありますが、ここでは通常の自家用軽自動車(5ナンバー)を例にして、おおよその費用を計算します。
- 軽自動車税・・・7,200〜12,900円
- 自賠責保険料(1年分で計算)・・・12,535円
- 車検費用(1年分で計算)・・・40,000〜50,000円
- 駐車場代・・・40,000〜60,000円
- メンテナンス費・・・30,000円〜50,000円
- 任意保険・・・20,000円〜80,000円
- ガソリン代・・・30,000円
合計すると18〜29万円になります。これは普通の軽自動車の維持費と大体同じくらいの金額です。
使い勝手抜群で手に入れやすいおすすめの軽キャンパー
キャンピングカーは、カスタムショップやキャンピングカー専門店で作られており、製造元によって大きく特徴が異なります。
ここでは、使い勝手抜群で手に入れやすいおすすめの軽キャンパーをご紹介します。
インディアナRV インディ727 タイプL
最も人気が高いインディ727は、上質な内装が特徴的な軽キャンパーです。シートにはベルギー製のシート生地が採用され、室内全体は落ち着いた雰囲気となっています。2列目シートは横置きタイプで、室内空間を広く使えます。また、外装にはアルミパネルを採用し、軽量化だけでなく高い断熱性も確保。さらに、ポップアップルーフにアウトドアテント生地を使用しているため、冬場でも快適に過ごせます。
- 車体寸法・・・全長339cm×全幅147cm×全高199cm
- 乗車定員・・・4人
- 就寝定員・・・4人
- 主な装備・・・ギャレー(流し)、シャワー、走行充電システム
インディアナRV インディ727 タイプS
インディ727タイプSは、上記でご紹介したタイプLとは異なり、2列目シートに対面式レイアウトが採用されています。テーブルを囲んで過ごせるため、家族でのキャンプや、友達とスキーやアウトドアなどを楽しむのに最適です。シートを全て倒せばベッドスペースにもなるため、車中泊も問題ありません。防寒テント生地のポップアップルーフも採用されており、冬場でも快適に過ごせます。
- 車体寸法・・・全長339cm×全幅147cm×全高199cm
- 乗車定員・・・4人
- 就寝定員・・・4人
- 主な装備・・・インバーター、サブバッテリー、走行充電システム
カスタムセレクト ロードセレクト コンパクト S
中古のエブリイバンがベースの軽キャンパーです。キャンピングカーには見えないかもしれませんが、ソーラーパネルで発電する電源が搭載されていたり、後部座席をフルフラットにするシートベースが搭載されていたりするため、出張や遠征などにも利用できます。リアガラスはガラス部分のみ開放できるため、キャンプ先でも快適に過ごせるでしょう。
- 車体寸法・・・全長339cm×全幅147cm×全高189cm
- 乗車定員・・・4人
- 就寝定員・・・2人
- 主な装備・・・サブバッテリー、ソーラーパネル、走行充電システム
軽自動車のキャンピングカーは手軽にアウトドアを楽しみたい人に最適
軽自動車のキャンピングカーについてご紹介しました。
通常サイズのキャンピングカーと比べると、車体がコンパクトで装備や乗車定員に制限があるため、使い方によっては居住性や走行性能に不満を感じることがあるかもしれません。一方で、狭い道でも運転しやすく、維持費も安いなど、軽自動車のキャンピングカーならではのメリットもたくさんあります。
以下のような方には軽自動車のキャンピングカーが向いていると言えるでしょう。
- キャンピングカー初心者
- 少人数でプチキャンプを楽しみたい人
- 近場で手軽にアウトドアを楽しみたい人
軽自動車のキャンピングカーは、ネットで検索するとさまざまな種類が出てきますので、まずはお気に入りの車両を探すところから始めてみましょう。そして気になる1台を見つけたら、実際に取り扱っている店舗で実車を確認し、サイズ感や使い勝手をチェックしてみてください。