この記事では、キャンピングカーのトラブルについて詳しく解説します。
キャンピングカーは、一般的な車より車体が大きく重量もあるため、特有のトラブルに見舞われることもあります。
移動中や行き先でトラブルに遭うと、せっかくの楽しいアウトドアも台無しになりかねません。対策や予防策についてもあわせてご紹介しますので、ぜひご参考にしてください。
キャンピングカーでよくあるトラブル
キャンピングカーは基本的にトラックやバスをベースとしているため、車体の耐久性が高いです。
しかし、走行中の振動が大きいためシェル(居住空間を架装した部分)に負担をかけやすく、雨漏りや搭載設備のトラブルが起きることもあります。
具体的にどのようなトラブルがあるかチェックし、事前の対策、対処方法を知っておきましょう。
車体の大きさが起こすトラブル
最初に考えられるのは、車体の大きさが引き起こすトラブルです。
キャンピングカーは、普通車と比べて背が高く横幅もあるため、狭い道を行き来する際に、対向車や障害物にミラーやルーフをぶつけがちです。
特に、普段乗用車を運転している方が休日にキャンピングカーを運転する場合、車両感覚の違いから小さな事故を起こしてしまうことがあります。
知らない土地を訪れる際は、事前にGoogleストリートビューなどを使い、周辺の道幅や障害物を確認し、事故の可能性がある箇所を避けたルートを設定しておくことをおすすめします。
また、駐車スペースでの問題もあります。たとえば、コインパーキングの精算所は屋根が付いている場合が多く、気付かず通過しようとしてルーフを損傷させることがあります。高さのあるキャンピングカーを運転する際は、施設やトンネルの車高制限に気をつけましょう。
サブバッテリーのトラブル
サブバッテリーのトラブルも多いです。サブバッテリーは、ライトや電気機器の消し忘れなどで負荷をかけ続けることで徐々に劣化していきます。
サブバッテリーが劣化すると、暖房設備が上手く機能せず、車内温度が極端に下がったり、消費電力が大きい家電製品が使えなくなったりします。そのため、キャンピングカーを使用しない時は、すべての電源を消したかどうかをチェックすることが重要です。
サブバッテリーの寿命は2?3年なので、交換時期を把握しておきましょう。
なお、走行充電システムや、ソーラーパネルが付いている車体を選ぶと、トラブルが起きても電力を確保できるので安心です。
タイヤのトラブル
キャンピングカーはさまざまな設備を搭載しているので車体が重くなります。重い車体はタイヤに高負荷をかけ続けている状態のため、パンクやバーストなどのトラブルが起こりやすいのです。
万が一、走行中にパンクやバーストが起こると、交換作業に時間や労力がかかることはもちろん、高速道路や交通量が多い場所で起きると重大事故を引き起こしかねません。
常日頃からタイヤのひび割れや空気圧のチェックを行い、走行中はなるべく段差や凹凸部分を避けて走行するようにしましょう。
最近では、キャンピングカー専用のタイヤを販売しているタイヤメーカーもあります。耐荷重性、耐久性が優れているため、交換することを一度検討してみてはいかがでしょうか。
雨漏りのトラブル
雨漏りの原因はシェル部分のつなぎ目にあるパッキンやゴム部品の劣化が原因です。コーキング部は常に雨風に晒されているため、劣化によりひび割れが起きやすい部分です。
劣化部品を放置したままにしておくと、壁面や天井にシミができたり、車内にカビが生えたりと、シェル部の劣化を早めてしまいますので、早急な対策が必要です。
コーキングやゴムのひび割れ補修は、ホームセンターに売っている修理剤を利用すればオーナー自身でも可能ですが、ひび割れの範囲が大きいと修理するのは困難です。
また、雨漏り修理は下手に自分で行うと悪化させてしまうこともありますので、専門の修理業者や販売店に任せるのが無難です。
「車体の揺れ」が引き起こすトラブルもある
キャンピングカーでは車体の揺れによって車酔いなどのトラブルも起きます。それはキャンピングカーの足回りが、乗り心地より耐久性を重視したサスペンションセッティングになっているためです。
峠道や悪路走行中は揺れが大きくなり、車酔いをしやすい人は辛い思いをしてしまうこともあります。車酔いを避けるには、揺れにくく、外の景色が見やすい助手席に座るのがよいでしょう。
その他の揺れのトラブルとしては、収納の扉がきちんと閉まっていないことに気付かず、コーナーを曲がった途端に中身が飛び出してしまうトラブルもあります。
出発前には、荷物がしっかり固定されているか、扉がきちんと閉まっているかの確認は必ず行いたいところです。
キャンピングカーのトラブルは未然に防ぐことができる
キャンピングカーのトラブルは、特殊な車両ゆえ、普通車では考えられないトラブルが起きます。
予想されるトラブルとその対策を把握しておき、どのような状況でも素早く対処できるようにしておくことが重要です。
なお、キャンピングカーの修理は通常の修理業者では対応できないこともあるため、出発直前や旅先での急なトラブルにも対処できるよう、連絡がつくキャンピングカー専門の業者をいくつか押さえておくとよいでしょう。