キャンピングカーを所有する上で知っておきたいマナーをご紹介します。
アウトドアの人気が高まっているいま、どこにでも生活空間を持ち出せるキャンピングカーは、購入者が増加しています。
自分だけの特別な空間を持っていけるキャンピングカーでの旅行は大変楽しいものですが、車内で調理や宿泊ができるなど自由が効く車だからこそ、守らなければいけないマナーもあります。
キャンピングカーに限らずどのようなことにもマナーはあります。マナーを無視すれば、世間から持たれるキャンピングカー全体のイメージが悪くなり、将来的に多くのキャンピングカー所有者が肩身の狭い思いをしなければならなくなるかもしれません。
守るべきマナーは決して多くありません。一つずつご紹介していきます。
キャンピングカーを使用する上でのマナー
キャンピングカーの使用上のマナーは、「長期滞在を行わないようにする」「公共の電源は勝手に使わない」「ゴミは基本的にすべて持ち帰る」の3点です。
キャンピングカーは居住空間が広く万能な機能が揃っており、どこでも快適に過ごせるのがメリットです。
しかし、高速道路のサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)など公共の駐車場でマナーを守らず過ごし、一般の車に迷惑をかけているキャンピングカーもいます。
そのため、一部の地域ではキャンピングカーの乗り入れを禁止にしたり、有料にしたりと、キャンピングカーそのものを敬遠しているところが出てきています。
大きくて目立つ車であるからこそ、周りにマナーを見られていることは間違いありません。
道の駅やSA・PAで長期滞在を行わないようにする
道の駅やSA・PAで長期滞在を行わないようにすることは、キャンピングカーを使用する上で基本的なマナーです。
キャンピングカーは普通車よりもサイズが大きく、広い駐車スペースが必要となります。また、エンジンの排気量も大きく、アイドリング中は大量に排気ガスや騒音が発生します。
SA・PAなど公共の駐車場や、混雑しているところに長期間滞在すると、スペース上の問題や、排ガス・騒音で周囲に迷惑をかけてしまう可能性があります。
そのため、次のような場所では宿泊を控えるのはもちろん、混雑時には食事やお手洗いなど必要最低限の駐車に留め、数時間に渡る長期滞在はしないようにしましょう。
- 道の駅
- SA・PA
- ショッピングモールやスーパーの駐車場
- コインパーキング
- 空き地や河川敷
自宅のように過ごせるキャンピングカーは、どのような場所でも滞在できるからこそ、長期滞在場所を選ぶ時は周囲への配慮が必要なのです。
公共の電源は勝手に使わない
公共の電源を許可を取らずに使用するのは絶対にやめましょう。場合によっては「盗電」として通報されることもあります。
一番の対策は、電気が無くならないようにすることです。車に搭載されているバッテリーでまかなえる旅行計画を組んだり、あらかじめサブバッテリーを用意しておくようにしましょう。
電源確保のためにエンジン式の発電機を使用することもありますが、稼働中は常に騒音が発生し、知らずしらずのうちに周囲にストレスを与えてしまうことも。どうしてもエンジン式発電機を使用したいときは、延長コードを使い発電機だけ人から離れたところに設置したり、使用時間を考慮したりする必要があります。
ゴミは基本的にすべて持ち帰る
キャンピングカー使用中に発生するゴミは、基本的に「生活ゴミ」となるため、公共のゴミ回収BOXに捨てないようにしましょう。
オートキャンプ場やRVパークには、専用のゴミ回収BOXが設置されていることもありますが、キャンピングカーのゴミは多くなりがちですので、回収BOXはすぐに溢れてしまいます。
そうなると、一般の方がゴミを捨てることができなくなるだけでなく、溢れたゴミ回収BOXは衛生的にもよろしくありません。なるべく捨てないようにするのがマナーです。
少しでもゴミを減らすために、使い捨ての食器ではなく、洗って使い回しができるものを選ぶことをおすすめします。
また、キャンピングカーに備え付けられているカセットトイレやポータブルトイレ、グレイタンクの汚水を公共のトイレや側溝に流すのもマナー違反となります。必ず自宅のトイレや、専用の汚水処理施設であるダンプステーションに捨てるようにしましょう。
移動中に守りたいマナーもある
キャンピングカーのマナーは、滞在中だけではなく、移動中についても考えなければいけません。
まず、キャンピングカーの運転は、トラックを運転するようにゆっくり落ち着いて行うことが大前提です。
なぜなら、キャンピングカーは車体が重く重心が高いため、ブレーキやコーナリングの性能も劣るからです。
急ブレーキが必要となった場面で止まりきれずに追突してしまったり、曲がりきれず横転してしまったりする可能性が高いのです。
そのため、操作が難しい車を運転しているという自覚を持ち、急な車線変更や急ブレーキをしない運転を心がけましょう。
また、普通車を運転するドライバーは、車体が大きなキャンピングカーから圧迫感を感じることもあります。周囲のドライバーを不安に思わせないためにも、必要以上に進路変更をしたり、スピードを出して運転したりすることはやめましょう。
快適なキャンピングカーライフを送るために率先してマナーを守りましょう
キャンピングカーのマナーについてご紹介してきました。
サイズも排気量も大きいキャンピングカーは、目立つ存在であるため、良くも悪くも周りから見られています。そのため、普通車以上にマナーを守った運転が必要になります。
守るべきマナーは多くなく、また実行することはさほど難しいことではありません。一度頭に入れてしまえば、以降は特に意識しなくても過ごせるようになるはずです。
できるだけ他人に迷惑をかけず、気持ちのよいキャンピングカーライフを送るためにも、率先してマナーを守っていきましょう。