大型キャンピングカーの魅力と、代表的な車種をご紹介します。
国内では、キャンピングカーの主流はキャブコンやバンコンですが、専用フレームをベースにしたフルコン/セミフルコンや、マイクロバスベースのバスコンなど、大型のキャンピングカーもあります。これらの大型キャンピングカーにはどのような魅力があるのでしょうか。
大型キャンピングカーの魅力
大型キャンピングカーの魅力は、何といっても室内の圧倒的な広さと、装備の充実さです。
バンコンなどのキャンピングカーと比べると、大型キャンピングカーは日本国内ではそれほど多く見かけません。しかし、多くのキャンピングカーユーザーが憧れ、いつかは所有してみたいと思うのも大型キャンピングカーなのです。
圧倒的な広さ
トヨタのマイクロバス「コースター」をベースにした車種を例にとると、全長が6.99m、全幅が2.08mもあり、室内高も大きくとれて室内にとても余裕があります。
休息や就寝するためだけではなく、移動できる快適な室内として十分なスペースを持つことが、大型キャンピングカー最大の魅力といえます。
装備が充実
大型キャンピングカーは室内の広さを活かして充実した装備を搭載しています。就寝のためにわざわざシートを展開する必要がなく、独立したベッドルームを設置できます。また、大きめの冷蔵庫やシンク、大容量サブバッテリーなどを無理なく搭載でき、使いやすさが確保されています。
さらに、ゆったりサイズのソファーやトイレも設置可能。自転車等のアクティビティアイテムを載せるスペースも十分です。
別荘を持つより経済的な場合も
大型キャンピングカーはたしかにキャンピングカーとしては高額ですが、別荘を持つより経済的と考える人もいます。
大型キャンピングカーの所有を諦める最も多い理由は価格が高いということではないでしょうか。装備や大きさで価格は大きく変わりますが、平均的な装備のバンコンの新車が500万円前後であるのと比較して、バスコンになるとほぼ倍の1,000万円前後という相場に。
しかし、大型キャンピングカーを「どこへでも好きなところで休日を過ごせる移動式の別荘」と思えばけっして高くはなく、むしろ税金や維持の事を考えたら普通の別荘よりもキャンピングカーの方がはるかに安上り。また、何らかの理由で手放すことになったときにも、キャンピングカーのほうが気軽です。
トレーラーならスペース効率が良くリーズナブル
大型キャンピングカーとして、牽引トレーラータイプも人気が出ています。車両総重量が750kg以下のキャンピングトレーラーなら牽引免許の必要がなく、普通の乗用車に牽引用の装置を付けるだけで運転できます。
トレーラーの特徴は、キャビン部分が独立しておりエンジンなどの駆動装置や運転席がないため、キャビンの全てを室内スペースとして利用できることです。したがって、外観でみると小さく思えても、室内は圧倒的に広く快適なのです。乗用車をお持ちならキャビン部分を購入するだけなので、バンコンと同価格でより広い室内のキャンピングカーが手に入ります。
牽引車とトレーラーは切り離すことができるので、移動先のキャンプ場などでは牽引車のみで観光地巡りや買い物に出かけられるのが便利です。また、普段の生活においても切り離してガレージに置いておけばお部屋として使うことができるなど、広く活用できます。
普通免許でも運転が可能なセミフルコン
大型のキャンピングカーは魅力だけど、普通免許で運転できるのか心配という方もいると思います。
車両総重量3.5t未満で乗車定員10人以下のキャンピングカーであれば、普通免許(中型)で運転することが可能ですから、ほとんどのキャンピングカーが普通免許で運転できます(ただし、2017年3月12日以降に普通免許を取得した人は重量の関係上運転できない車種もあります)。
現在国内で購入できる大型のキャンピングカーの中でも、特にセミフルコンやキャブコンと呼ばれるタイプならほとんどが普通免許で運転可能です。
普段、ハイエースクラスのバンまでしか運転経験がなく、大型キャンピングカーの運転に不安を感じるという方には、キャブコンタイプのキャンピングカーをおすすめします。
代表的なキャブコンである「ファンルーチェ ヨセミテ」だと、バンコンより室内スペースが広く、対面式のダイニングテーブルや広々とした常設ベッドも設置できます。しかも全長4.70m、全幅1.70mとバンコンと同じか小さいくらいのサイズですから、運転も難しくありません。
代表的な大型キャンピングカー
大型キャンピングカーの代表的な車種を3つご紹介します。バスコン、フルコン、セミフルコンから1車種ずつピックアップしました。また、おすすめのキャンピングトレーラー2車種も加えました。
ナッツRV ボーダーバンクス TYPE-D(バスコン)
ボーダーバンクス TYPE Dは、全長6.25m、全幅2.15m、全高3.02mという堂々としたボディに、ダイネットから手の届くキッチン、TV、大型冷蔵庫がビルトインされ、広く快適なマルチルームには2パターンが選べるなど、機能性と洗練されたデザインのオーソドックスな空間が特徴です。また、 超急速充電システムの「ハイパーEVOユニット」& リチウムイオンバッテリーを搭載している点も注目です。
ADRIA SONIC PLUS 700SL(フルコン)
PLUS 700SLは、SONICシリーズとしては1番短い全長7.52mですが、それでも広大な室内スペースを誇る車両です。その室内はまさにファーストクラスの快適さであり、電動フロントリフトダウンベッドや、別々に配置されたトイレとシャワールームを備えています。リビングとベッドルームを間仕切る事もできます。
オートモーティブスタイルを備えた独自のエクステリアデザインは、高い評価を得ているフィアットで完全に統合されています。ハイスペックと実用性を備えたファーストクラスの快適さで旅を思う存分楽しむことができるでしょう。
ACSオアシスSH(セミフルコン)
オアシスSHは、マイクロバスをボディカットして全長を6m以内に収めた日本国内でも扱いやすいセミフルコンタイプです。SHモデルはACSシリーズの最高峰に位置するだけあって、リチウムイオンバッテリー160Ahを2個標準装備、ソーラーパネルは最大825Wの太陽光発電システムを搭載することで、オール電化システムを効率よく使える仕様になっています。
ADRIA AVIVA 522 PT(トレーラー)
エメロード376 Vは、牽引免許不要で運転できる小型のキャンピングトレーラーです。5.4mの全長の中に、長さ3.80m、幅1.95m、高さ1.95mの広い室内スペースを確保し、しかも日本の交通事情に合わせた左側ドアを実現しています。
展開時のフロントベッドの全長も1.95m、リヤベッドの上下段とも1.85mとなるなど、快適な就寝スペースを確保。高性能な北欧基準の断熱材を用いて寒い冬も安心です。さらに、灯油式FFヒーターやソーラーパネルも標準装備しています。
インディアナRV エメロード376 V(トレーラー)
エメロード376 Vは、牽引免許不要で運転できる小型のキャンピングトレーラーです。5.4mの全長の中に、長さ3.80m、幅1.95m、高さ1.95mの広い室内スペースを確保し、しかも日本の交通事情に合わせた左側ドアを実現しています。
展開時のフロントベッドの全長も1.95m、リヤベッドの上下段とも1.85mとなるなど、快適な就寝スペースを確保。高性能な北欧基準の断熱材を用いて寒い冬も安心です。さらに、灯油式FFヒーターやソーラーパネルも標準装備しています。
余裕の空間と装備でゆったり旅を楽しむ
大型キャンピングカーには、室内空間の圧倒的な広さと、広さを活かして充実した装備を整えられるという特徴があり、余裕を持ってゆったりと旅を楽しむことができます。
大型キャンピングカーはたしかに高額ですが、サイズやグレードはさまざまであり、一千万円を超えるような高級車のみではありません。販売店に出向きスタッフの説明を聞けば、けっして夢ではないリーズナブルな車種もあることがおわかりいただけると思います。予算のほか、装備や定員数、運転の難易度なども考慮し、最適な一台を選択してください。