キャンピングカーのポップアップルーフについて解説します。そもそもポップアップルーフとは何かをはじめ、タイプや価格帯、利用時の注意点などをまとめました。ポップアップルーフの導入を検討している人はぜひご覧ください。
キャンピングカーのポップアップルーフとは?
ポップアップルーフとは、車の屋根を持ち上げて車内の空間を広げる装備です。車体の上にテントを張るようなイメージで、空間が全体に広がります。
屋根を斜めに持ち上げるタイプと水平に持ち上げるタイプの2種類があり、どちらも導入費用は100万円前後。軽自動車をベースとした軽キャンパーや、ハイエースやキャラバン等のバンタイプをベースとしたバンコンに導入されることが多いです。
タイプと価格帯
屋根を斜めに持ち上げるタイプと水平に持ち上げるタイプがあります。
斜めに持ち上げるタイプは、屋根の前後どちらかを支点にして、もう片方を高く持ち上げるものです。横から見ると三角形のテントが屋根に乗っているような形になり、支点側の高さは低くしっかりと支えられる分、持ち上げる側を高く持ち上げ、高さを出すことができます。
水平に持ち上げるタイプは、屋根全体が地面と水平に持ち上がり、横から見ると四角いテントが屋根に乗っているような形になります。斜めタイプと比べると一番高いところの高さは低いですが、水平に持ち上げるので全体的に高くすることができます。
ポップアップルーフを取り付けるには専門ショップに依頼する必要があり、ポップアップルーフ本体・工賃・構造変更手続き費用で、およそ100万円前後かかります。
ルーフテントとの違い
ポップアップルーフと同じような用途で使用できるツールとして、ルーフテントがあります。
ポップアップルーフを取り付けるには車体を架装する必要がありますが、ルーフテントは車体の屋根の上にテントを乗せるだけで使用できます。価格はおよそ15?40万円。
ポップアップルーフは屋根を持ち上げるだけで使用できるのに対して、ルーフテントは、テントを屋根に乗せる作業が必要なので手間がかかります。また、ルーフテントは車内とは別空間になるので、テント内に入るには一度車の外に出る必要があります。
少々手間がかかりますが、車体に大規模な加工の必要がなく低出費で取り付けることができるので、ポップアップルーフよりも手軽に導入できるでしょう。
ポップアップルーフのメリット
ポップアップルーフは車内の空間を広げるだけでなく、ポップアップルーフだけでしか味わえない体験ができたり、夏のキャンプを快適に過ごしたりするツールとして多くのキャンピングカーで採用されています。
キャンプの開放感をすぐに体験できる
通常のキャンプではキャンプ地に到着してからテント設営しますが、ポップアップルーフがあればワンタッチで空間を広げることができるので、テント設営の手間をかけずに、すぐにキャンプの開放感を味わうことができます。
また、屋根から見える景色は高所ということもあり、地上から見る景色とは違った開放的な景色を眺めることができます。
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夏のキャンプも快適に過ごせる
夏場のキャンプは暑さが大敵ですが、ポップアップルーフのテント生地をメッシュ素材に切り替えれば風通しがよくなり、気温によってはエアコンをかけなくても快適に過ごせるようになります。夜間はもちろん、昼間も大自然の風を浴びながら日差しを遮って過ごせるので、昼寝も楽しめるでしょう。
ポップアップルーフの注意点
車内が広くなったり、夏に気持ちよくキャンプができたりするポップアップルーフはとても魅力的ですが、使用できる場所が限られていたり、冬場は寒さ対策が必要など、使用するにあたって注意点があります。
いつでも使用できるわけではない
ポップアップルーフは、使用できる場所が限られています。使用禁止場所になっていないか事前に確認し、マナー違反にならないように気をつけましょう。
また、場所に限らず気をつけたいのが天気です。テントと同様、雨が染み込まない生地や縫製で作られているので多少の雨天なら問題なく使用できますが、強風や大雨の場合は破損の心配があるため使用は控えたほうがよいでしょう。
冬は対策が必要
冬は外気温が低いので、テント部分から車内の空気が冷たくなります。特に、就寝時にロフトで寝るときは、防寒が必要になります。
寒さ対策として、テント部分に断熱効果のあるシートをつけたり、暖房の温かい空気が車内全体に届くように工夫したりします。車内の広さ、テントの生地によってどの程度の寒さになるのかも違いがあるので、冬に使用する場合は事前に確認し、準備をしておくと安心です。
ポップアップルーフでキャンプ生活をもっと楽しもう
キャンピングカーのポップアップルーフのメリットと注意点をご紹介しました。
ポップアップルーフを利用することでキャンピングカーでのキャンプを開放的に、そしてより快適に楽しむことができます。しかし、いつでもどこでも好きなときに使用できるわけではないことや、冬場の対策など、注意が必要な点もあります。導入にはそれなりに費用がかかるため、ぜひメリットと注意点の両方を把握した上で検討を進めてみてください。