車内で過ごす時間が多いキャンピングカーにとってカーテンは重要なアイテムだといえます。外からの光や音を遮る効果をはじめ、温度調節や防犯効果などカーテンの果たす役割は意外と多いものです。車種や用途に合わせた適切なカーテンを取り付けることで、キャンピングカーの快適性が一段と高まるでしょう。
しかし、キャンピングカーのカーテンはオプションとなっていることも多く、他の装備と比較してそれほど重要視していないというユーザーも多いかもしれません。キャンピングカーにカーテンを取り付けるメリットや注意点、選びポイントなどを確認してみましょう。
キャンピングカーにカーテンを取り付けるメリットは多い
普通乗用車とは違い、車中泊がメインとなるキャンピングカーではカーテンを取り付けるメリットは多いといえます。例えば外からの日差しや外気を遮ることでキャンピングカー車内の快適性を高められますし、プライバシーを確保することにも繋がるでしょう。視界を遮るだけならブラインドはもちろん、サンシェードやスモーク加工を利用することも可能です。
ただし、車種や窓のサイズをしっかりと考慮する必要があり、取り付けに多少の手間がかかるという欠点もあります。なるべく低コストでキャンピングカーの快適性や防犯性を高めたいなら、手軽に扱えるカーテンを導入するのがおすすめです。
カーテンを取り付けるだけで車内の温度調節がスムーズに
カーテンにはキャンピングカー内の温度調節をスムーズにするという重要な役割があります。夏場などは直射日光により車内の温度が上がりやすくなりますが、黒やグレーなど暗めの色のカーテンを取り付けることで断熱性を高めることができます。また、厚手のカーテンを利用すれば冬場はでも冷気の侵入を遮断して車内温度の低下を防ぐことが可能です。
車内にエアコンやルーフベンチレーターを設置している場合は、カーテンを取り付けることで効果を高めることができるでしょう。市販品には断熱性や遮熱性を強調したカーテンもあり、用途に合わせて選びやすいのもメリットです。
外からの光や音を遮って車中泊をより快適にできる
カーテンには外からの光や音を遮ってキャンピングカー内をより快適にするという役割もあります。RVパークやオートキャンプ場など、車中泊をする場所によっては夜間でも電灯が灯っていることがあります。利用客の利便性を考慮したものですが、駐車する場所によっては快適に眠れない可能性もあるでしょう。
外からの光で眠りにくいという場合は遮光カーテンを利用するのがおすすめです。遮光カーテンには3つの等級があり、1級であれば遮光率99,99%以上で外からの光をシャットダウンできます。また、防音性を強調した厚手のカーテンであれば外からの音を遮るためより快適に過ごすことができるでしょう。
プライバシーの確保・防犯効果を高めることも可能
カーテンを取り付けることで外からの視界を遮り、精神的にも余裕を持って過ごすことができます。キャブコンなど大型のキャンピングカーは特徴的な見た目も相まって意外と注目されてしまうものです。車中泊をする場合は飲食や着替えをする生活空間にもなるため、カーテンで視界を遮る必要性があるでしょう。
また、カーテンには防犯効果を高めるという役割もあります。車内の様子や荷物を見えないようにするだけで、盗難被害の確立も減らすことができるはずです。少人数やソロキャンプでもカーテンを取り付けることで安心感を高めることができるでしょう。
キャンピングカーに取り付けるカーテンを選ぶポイント
ビルダーやディーラーによっては、キャンピングカーの車種ごとに専用のカーテンがオプションとして用意されていることがあります。専用カーテンは断熱性や遮光性に優れており、車種に合わせたサイズとなっているのが魅力です。
カーテンが用意されていないキャンピングカーも多くありますが、車種やサイズなど基本的なポイントに注意すれば市販品を用いることも可能です。性能面も確認しておけば、季節に合わせて最適なカーテンを選ぶことも可能となります。
車種に合ったサイズと厚さのカーテンを選ぶ
カーテンを取り付ける前の準備として、カーテンレールの設置場所・寸法の確認が重要です。乗用車用のカーテンレールには容易に曲げ・カット加工ができるものや、両面テープを利用して穴あけ加工なしで取り付けられるものも存在します。ただし、形状によってはカーテンレールの取り付けが難しい可能性もあるため事前に設置場所と寸法を確認しておきましょう。他にも吸盤式やマグネット式のカーテンレールもありますが、ネジ式と比較して取れやすいためカーテンに合わせて選ぶのがおすすめです。
なおキャンピングカー用のカーテンはカー用品店の他、量販店などでも購入することができます。薄手のレース調や厚手までさまざまなカーテンがありますので、季節や用途に合わせて厚さやデザインを選択しましょう。窓より少し大きめのサイズを選ぶことで、光や外気を効率的に遮れるはずです。
断熱・遮熱や防音など性能面も要チェック
車中泊を快適にすることが目的なら、断熱性や遮熱性、防音性能なども確認しておきましょう。断熱性や遮熱性を高めたカーテンは繊維を織り込んだドレープカーテンが基本となりますが、遮熱糸など独自の素材を用いたものも存在します。より断熱・遮熱性能を高めたい場合は、吸盤式やマグネット式よりカーテンの性能を発揮しやすいカーテンレールを選択するのがおすすめです
一方で、遮光だけが目的なら遮光率を維持しつつ外の景色が見えやすいレースカーテンも販売されています。品揃えが豊富な量販店やネットショッピングでもサイズのオーダーに対応していることは多いので、希望に沿ったカーテンを見つけるのは難しくないはずです。なお、カーテンレールの設置場所など不明な点がある場合は、事前にビルダーやディーラーへ確認しておきましょう。
キャンピングカーにカーテンを取り付ける際の注意点
キャンピングカーのカーテンは種類も豊富で、容易に取り付けられるのが魅力です。ただし、カーテンを取り付ける前に確認しておきたい注意点もあります。
- カーテンを閉めたままの走行は違反となる
- カーテンが原因で車検に通らない可能性がある
視界を遮るカーテンは、運転席・助手席はもちろん後部座席であっても取り扱いに注意が必要です。また、カーテンの取り付け方によっては車検に影響が出る可能性もあります。不要なトラブルを避けるためにもあらかじめ確認しておきましょう。
運転席・助手席はカーテンを閉めたままの走行は違反
キャンピングカーはもちろん、乗用車であっても運転席・助手席のカーテンを閉めたままの走行は道路交通法違反となります。
- 道路交通法第55条第2項(乗車または積載の方法):反則金(普通車6千円・大型車7千円)違反点数1点
カーテンだけでなく、サンシェードなどでも視界が遮られることで事故を起こす可能性が高くなります。運転席・助手席にカーテンを取り付ける場合は、走行中に視界が遮られないよう細心の注意を払いましょう。なお後部座席に制限はありませんが、視界を確保するために運転中はカーテンを開けておくのがおすすめです。
カーテンを付けたままにすると車検に通らない可能性がある
運転席・助手席のカーテンが違反となるのはあくまで走行中であって、停車中に日差しを遮るなどの目的であれば取り付けられます。窓ガラスに接触(貼り付け)しないような状態であれば道路運送車両法に抵触しておらず、カーテンを取り付けること自体は可能となります。
- 運転中にカーテンが閉められている(開かない構造になっていること)
- カーテンが背もたれより前に出ていない(運転席を一番後方にスライドした状態)
- 窓ガラスにカーテンが一切触れない(カーテンの開閉時含む)
ただし、市販のカーテンレールでは難しい要件もありますし、警察の判断によっては違反となる可能性もあります。また、カーテンの状態によっては車検に通らない可能性も出てきます。車検場所によってカーテンの基準は異なりますので、事前に確認しておくとよいでしょう。
メリットは多いので車中泊を快適にしたいならカーテン導入がおすすめ
レールの取り付けやサイズなどに注意すれば、キャンピングカーにカーテンを取り付けるのは難しくありません。比較的容易に取り付けられる一方で、温度調節やプライバシーの確保などカーテンのメリットは意外と多くあります。
キャブコンやバンコンはもちろん、軽キャンピングカーなど車種を問わずカーテンを取り付けるだけで快適性を高めることができるのは大きな魅力です。種類やデザインも豊富にあるため、サイズ・厚さ・性能をポイントに選べば車種に合ったカーテンを見つけることができるでしょう。