キャンピングカーは一般的な車と同じように中古車市場を利用して購入・売却することが可能です。中古キャンピングカーの需要も高まっていることから、買い取り業者を探すのはそれほど難しくはないかもしれません。
しかし、一般的な車とは違いキャンピングカーは買取業者が少なく相場をつかみにくいといった特徴があります。キャンピングカーを納得できる価格で売却するために、業者の選び方や高く買い取りしてもらうポイント、注意点を確認しておきましょう。
キャンピングカーの買い取りの特徴│一般的な車とは違いが多い
近年の人気の高まりとともに、中古車市場でもキャンピングカーは積極的に取り扱われています。業者によっては下取りにも対応しており、タイミングが合えばお得に新しいキャンピングカーに乗り換えることが可能です。
しかし、買い取りできる業者が限られるなど一般的な車とキャンピングカーでは違いが多いといえるでしょう。キャンピングカーの買い取りの特徴を理解しておけば、業者選びの参考になるはずです。
家具なども買取査定の対象でリセールバリューが高い
キャンピングカーの買い取りでは、基本的に以下のような家具や装備も査定の対象となります。
- サブバッテリー
- 冷蔵庫
- 家庭用エアコン
- FFヒーター
- ソーラーパネル
- ポップアップルーフ
- トイレ、シャワー
室内で過ごすことを前提に作られているキャンピングカーは、モデルを問わずさまざまな家具や装備が搭載されるのが一般的です。需要の高い家具や装備があれば、査定時の評価が高くなる可能性があるでしょう。なお、耐久性が高く、モデルチェンジが遅いキャンピングカーは一般的な車よりリセールバリューが高いという特徴もあります。需要が高いモデルで、タイミングが合えば査定額のアップにも期待できます。
市場に出回る台数が少ないため相場が生まれにくい
一般的な車と比較して、キャンピングカーは市場に出回る台数が少ないという特徴があります。一般社団法人日本RV協会によると、2023年度の国内キャンピングカー保有台数は15万5,000台となっていました。一方、一般社団法人日本自動車工業会によると、国内の四輪車全体の保有台数は2023年度末時点で約7,876万台となっています。
日本国内のキャンピングカーの販売台数は年々増加していますが、一般的な車と比較すると決して多いとはいえません。中古車市場に出回る台数が少ないため相場が形成されにくく、業者によって買取金額に大きな差が生まれやすいという特徴があります。
キャンピングカーの主要な買取業者3種類│選び方は用途に合わせて
キャンピングカーの売却は、以下のような買取業者を利用することができます。
- 一般的な中古車買取店
- キャンピングカー専門店
- キャンピングカービルダー
買取業者ごとに得意分野や査定時の評価ポイントが異なるため、査定額に違いが出る可能性が高いでしょう。一方、利用しやすさにも違いがあるため、用途に合わせて業者を選択することも重要です。なおキャンピングカーの売却は上記の他にオークションや委託販売を利用することもできますが、買い取りまでに時間がかかるなど少なからずデメリットが存在します。
一般的は業者ではキャンピングカーの買い取りが難しいこともある
主に一般的な車と取り扱う業者でも、キャンピングカーの販売や買い取りに対応していることが珍しくありません。例えば全国展開している大規模な業者であれば中古車の販路が確保されており、比較的スムーズに売却できるはずです。
一方、キャンピングカーの知識が豊富な専門店やビルダーと比較すると、家具や装備が査定額に反映されない可能性もあるでしょう。業者によっては、キャンピングカーの買い取り自体が難しいこともあります。
キャンピングカー専門店はオプションも正しく評価してもらえる
日常的にキャンピングカーを取り扱う専門店は、オプション品も含めて正しく評価してもらえる可能性が高いといえます。販売の経験や知識も豊富なことから、車種のモデルやグレードだけでなく、家具や装備などオプション品も含めて正しい評価がおこなえます。
しかし、一般的な業者と比較すると店舗数が限られていることも多く、エリアによっては利用しづらいこともあります。出張査定にも対応した業者は多いものの、売却するまでに手間が増える可能性は高いでしょう。
ビルダーによってはキャンピングカーの買い取りも実施している
キャンピングカーの製造・販売を手掛けるビルダーは、中古車の買い取りを実施していることもあります。自社販売のキャンピングカー下取りに対応したビルダーなら、買取金額がアップするキャンペーンを利用できるのも魅力です。
キャンピングカーの知識も豊富なため、家具や装備についても適切な査定を受けられるはずです。一方、店舗数が限られることから利用が難しく、下取りが中心となるため他社のキャンピングカーなどモデルによっては買取が難しい可能性もあるでしょう。
キャンピングカーの買取相場の確認方法│Webや無料査定で目安をチェック
キャンピングカーの買取業者の多くは、Webや電話の無料査定を提供しています。ホームページ上で上記のような買取実績を公表している業者では、他社より高額な査定をアピールしていることも珍しくありません。具体的な相場はありませんが、Webや電話を利用しておおよその目安を確認することができるでしょう。
モデル | 走行距離(キロメートル) | 買取金額 |
V社キャブコンカムロードベース(2019年式) | 7,500 | 920万円 |
N社キャブコンカムロードベース(2020年式) | 1万5,600 | 870万円 |
O社バンコンハイエースベース(2022年式) | 2万9,000 | 580万円 |
R社バンコンハイエースベース(2011年式) | 8万1,000 | 150万円 |
なお無料査定を申し込む際はキャンピングカーに関する基本情報だけでなく、業者によっては画像のアップロードも必要となります。画像があればさらに詳細な査定が可能となるため、積極的に活用してみるとよいでしょう。
キャンピングカーを高く売却するためのポイントと注意点を確認
キャンピングカーの買取価格は、基本的に年式が新しく走行距離が短いモデルほど高額になりやすいといえます。特に知名度と人気の高いモデルは、業者を問わず買取価格が高くなる傾向があるようです。
ただし、キャンピングカーの相場は常に変動していますし、業者によって買取金額には差があります。キャンピングカーをなるべく高く売却するためのポイント、注意点を知っておきましょう。
点検やメンテナンスがいき届いていれば高評価
適切な点検やメンテナンスが実施されていればキャンピングカーの買取金額が高くなる可能性があります。エンジンやブレーキなど基本的な機能はもちろん、キャンピングカーならではの装備も含めてメンテナンス行き届いていれば査定額がアップしやすいでしょう。
買い取り後に必要なメンテナンスや修理も考慮して査定されるため、なるべく良好な状態を保っていた方が高額で売却しやすくなるのです。なお点検整備記録簿があれば、詳細に車両の状態を確認できるため査定額にプラスとなる可能性があります。
装備やオプションが豊富なら査定額アップに繋がりやすい
キャンピングカーに装備やオプションがあると、査定がプラスに評価される可能性は高くなるでしょう。人気の高い家庭用エアコンやサブバッテリーをはじめ、キャンピングカーの装備はどれも高額となりやすいため査定で評価されやすいといえます。
なお使いやすいように改造されたキャンピングカーでも、オリジナルに戻るような状態なら問題なく売却できるはずです。後付けで付けた装備品は無理に外さず、査定時に積極的にアピールするとよいでしょう。
不要な荷物を降ろす・清掃など査定しやすい状態にしておく
キャンピングカーに不要な荷物が積んである場合などは、正しい査定ができない可能性があります。家具や装備品などもすぐに確認できる状態にしておき、外装・内装も含めてできるかぎり清掃をおこなっておくとよいでしょう。
キャンピングカー本体、装備品なども含めて取り扱い説明書や付属品などがあると再販しやすくなり査定額の評価に繋がります。なお足回りなど確認しづらい箇所が評価対象となる可能性もあるため、査定前は特に念入りな清掃を実施するのがおすすめです。
査定後の買取金額の増減やトラブルに備えておくと安心
キャンピングカーの買取金額や実績をWebで公表している業者も少なくありません。ただし買取金額はあくまで目安となるため、売却タイミングによっては大幅な増減となる可能性もあるでしょう。
あらかじめ売却する最低ラインを決めておき、複数の業者から見積もりを取るなどして納得できる金額を決めておくのがよいでしょう。強引な勧誘や契約などのトラブルがないとも限らないため、業者選びは慎重におこなう必要があります。万が一のトラブルに備えて、消費者生活センターや業界団体の連絡先を確認しておくのもおすすめです。
キャンピングカーの売却は業者選びが重要│買い取りは信頼できる業者で
キャンピングカーの需要は、中古車市場も含めて年々右肩上がりで上昇しています。しかし、一般的な車と比較すると決して規模が大きいとはいえませんし、相場が形成されにくいなど独自の特徴もあります。
キャンピングカーを納得できる金額で買い取りしてもらうためには、業者選びが重要なポイントとなるでしょう。キャンピングカーの売却の際は複数の見積もりを出し、時間をかけて信頼できる買い取り業者を探すのがおすすめです。